都をどり

お茶件付きの鑑賞券を頂いていて、スケジュールはタイトであったけれど、祗園甲部歌舞練場の「都をどり」を観に行ってきました。 祇園に在籍している舞妓は28名。 芸妓は80名だそうです。 

揃いの着物を着て舞台に立つ舞妓さんを見ていると、’こういう事があるから、着物産業もやっていけるのだ’と、思いを新たにしてしまいました。

春の花街のイベントは毎年行われ、京都にとっては、桜の開花と共に『さぁ1年が始まりますよ』といった感じでしょうか。 他の花街の「をどり」は以前にも行った事がありましたが、祗園は今回初めて。 

建物が広く、庭も大きく、趣きがありました。 もっと早い時期に来ていれば、枝垂れ桜がきれいだったでしょう。 今日は山吹が綺麗でした。 

亡くなった東京の伯母は「やっぱり、都をどりよ」と、言ってました。 (子供のころからの三味線好きで、都都逸のお師匠さんで、三越で発表会を開いてました。 尾瀬あきらさんのお母様です。)

ただ、たくさんの人たちと一斉にお茶を頂くのは、ブロイラーになった気がするのは、私だけでしょうか・・・。

お天気は一日中、泣き空。 寒い春です。

 

をどりのテーマは、京都の風物詩。 桜花の西本願寺・飛雲閣から新緑の伏見稲荷、杜若の大田神社、須磨浦の松風・村雨、東本願寺・渉成園の紅葉狩り、雪の洛北・円通寺、そして再の桜・知恩院へ。

須磨浦は京都ではありませんが、在原 行平が左遷されて、一時須磨に滞在していた時の恋の物語、能「松風」から取材されているものでした。

祗園の舞は京舞・井上流。

(井上流は能と関わり深く、観世流の片山家とは片山6世の代に婚姻により結ばれています。)