談山神社

2016年3月22日 

この春一番の暖かな陽光の下、奈良・多武峰にある古寺談山神社へ作品「海士」を御奉納致しました。

奉納式では友人による「海士」の謡いで寿ぎが添えられ、厳かで心の籠った、この日の青空のような様子でした。 誠に、日本晴れでした。

 

当初は一周忌を祈念して…との思いからでしたが、淺山の遺言― 東日本大震災の被災者に手向ける鎮魂の為に創った「吉祥天」を上演させたい― その想いを昇華させて頂きました。 

また、この日は奇しくも月命日でした。

御奉納は演能成就祈願として、奉納者は当サイト運営の浅山圭子、並びに吉祥天ノ会 です。

※ 吉祥天ノ会

淺山澄夫の作家活動を支えて下さった方々、新作能「吉祥天」の演能化実現を応援して下さる方々の総称として、大震災後の義捐金送金の時から使用している名称です。

 

 

談山神社

藤原鎌足をお祀りしている、旧神仏習合の社寺。

能「海士」に出てくる海女は、鎌足の次男・不比等と縁を結び、世継ぎ房前(後の大臣)を産みますが、不比等に請われて龍宮に奪われた宝珠を取り返しに行き、命を落としてしまいます。 成人した房前公と、龍女の精となった母が出会う場面が描かれています。