能の一度(一日)の公演プログラムは
南北朝時代までは4~5曲、室町時代から桃山時代にかけては7~12曲もあったそうです。
(現代の能よりも謡のテンポが速く、一曲が短時間であったそうです。)
江戸時代に入り、能が幕府(武士)の式楽(公的な儀式に際して演じられた楽劇)となり、
「一日五番立て」という編成が正式なプログラムとして確立されました。
初番目物は爽やかに、
二番目物はキビキビとした勇壮さを、
三番目物は優美にしっとり、
四番目物では変化を楽しみ、そして
五番目物で速いテンポで力強く締め括る、という様な演出を兼ねた演目分類 となっています。
現代では、五番立の公演はほとんど行われていませんが、曲籍(演目分類)に準じた編成の公演内容であることは変わりありません。
※ 曲籍に沿って私の能絵作品を掲示しています。