H. 小鍛冶 kokaji
作品サイズ作品(画部分) : 71.0㎝×51.5㎝
額装外寸 : 90.3㎝×71.4㎝ (黒系大判サイズフレーム)
エッグテンペラ(デトランプ)画法、金泥使用
1999年制作 一点もの 黄袋付・段ボールかぶせ箱入り
販売価格550,000円/ 税込み価格(送料込み)
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近年の刀剣ブームのお陰で、一般の方にも名前が知れ渡った”三条宗近”は、祇園祭の長刀鉾の長刀の作者として地元では有名です。 疫病・邪気を祓う神剣と伝えられています。
能「小鍛冶」はその宗近の作刀に纏わるお話です。
宗近の真摯な想いを受け取られた神様が守護し、助太刀をして下さるという、何ともお目出度い内容の謡曲です。
本作品は作家の息づかいが感じられるような、軽やかなペンタッチが楽しめる作品です。
背景の「赤」は金泥がミックスされ、鍛錬の際の炎を表してします。
【 能「小鍛冶」について 】
刀工・三条宗近は一条帝の宣旨を受けて御刀を打つことになりますが、相槌を務める相手がいません。 進退窮まった宗近は氏神の稲荷明神に祈願に出かけます。
そこに高貴な姿の童子が現れ「神に頼めば必ず心に叶った御刀が出来上がります」と言い、剣に纏わる故事を物語り「壇を備えて我を待てば力を授けましょう」と言い残し夕霧の稲荷山へと消え去りました。
家に戻った宗近は言われた通りに壇に注連縄を張り四方に本尊を掛け幣帛を捧げ「この度の仕事は私の為ではなく、天下を治める方の勅命によります。十万世界にまします神々よ、我に力を与えよ」と心底から祈願の祝詞を奏上します。
すると靈狐姿の稲荷明神が現れて相槌を務めます。刀は見事に打ち上り、表に「小鍛冶宗近」裏に「小狐」の銘が刻まれました。
「天下第一にして、二つの銘を持つ剣で國を治めるなら五穀豊穣、安泰となろう。我は稲荷明神である。」と靈狐は告げ、御刀「小狐丸」を勅使に捧げ渡し、雲に乗って稲荷の山峰へと去って行きました。
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